最初に簡単な依頼を引き受けて
もらうと後の交渉がやりやすい
ということについて、解説して
いきます。
(一貫性の原理、説得と交渉の心理学)
心理学におきましては、
「一貫性の原理」という心理効果
がありまして、人間は誰しも、
相手の主張を肯定するなら
最後まで肯定して、決定を一貫
させたいという心理になることが
分かっております。
やはり、人間誰しも社会的に
一貫性を求められますし、
意見がコロコロと変わる人は
軽蔑される傾向にあります。
よく言いますよね。
「君は、本当に意見がコロコロ変わるな。
全く信用できないよ」とか
若い人の間であれば、
「お前、ノンポリじゃね?
自分の意見ないのかよ」などと
言われるのです。
したがいまして、社会において、
意見をコロコロ変えることは
軽蔑の対象となっているため、
みな、知らず知らずの内に
意見を一貫させようとする心理を
持つようになっているのです。
そこで、心理学において、
「一貫性の原理」というものが
出てきたのです。
まあ、事実として、そのような
原理があるのですから、
活用しないに越したことは
ありません。
では、どのように活用すれば
いいのか。
交渉したいのであれば、
まず最初に簡単な依頼を
引き受けてもらうと後の交渉が
やりやすくなるのです。
簡単な依頼と言えば、
ボールペン貸してもらうとか、
消しゴム貸してもらうとか、
お水をもらうとか、
もっと他にも色々ありますが、
何でもいいのです。
交渉しようとしている内容の中で、
最も簡単でOKしてもらえるものから
始めていっても良いでしょう。
確実にOKしてもらえる
簡単な依頼を出して、まず肯定して
もらうのです。
そうしましたら、心理学上の
「一貫性の原理」がはたらき、
その後の交渉が非常に
やりやすくなるのですね。